StellarArc 説明会サマリー / 2026-07-31 実施分
オンライン説明会 要約

CTIS国際高等学院
2027年4月開校・週5通学のバイカルチュラル通信制サポート校

「15歳・海外経験ゼロから CEFR C1 へ」を掲げ、午前をネイティブ講師によるオールイングリッシュ、 午後を日本人講師の英語授業と日本語での PBL・プログラミングに充てる半日ハイブリッド型カリキュラム。 2026年7月31日に実施されたオンライン説明会で、学院長の山田亜希子氏が語った内容を整理した。

実施日
2026年7月31日
登壇者
山田亜希子 学院長
収録時間
41分57秒
開校
2027年4月
定員
1学年20名/全60名
出典
YouTube 動画

3行サマリー

説明会全体の要点

  1. ポジションは「高校からの英語やり直し」の空白地帯。 IB 校は高校入学時点で高い英語力を要求し、国内の国際系高校は3年でC1まで届くカリキュラムを持たない。 その隙間を埋めるサポート校として設計されている。
  2. 核となる主張は「BICS ではなく CALP を鍛える」。 幼少期の英語環境や海外生活で伸びるのは生活言語能力にとどまり、 ビジネス・研究で通用する認知学習言語能力は座学で積むしかない、という立場を取る。
  3. 設計は半日英語・半日日本語のハイブリッド。 思考の深さは母語で担保しつつ、英語は量で殴る。週5通学・少人数・自由な校則という運用面もセットで提示された。

1. 運営母体と体制

代表・学院長・施設の紹介パート

CTIS国際高等学院は、キャピタル東京インターナショナルスクール(CTIS)を運営する 株式会社CTIS から生まれたサブブランド校。位置づけは 週5で通うバイカルチュラルな通信制高校サポート校で、 提携先の通信制高校名は手続きの都合により説明会時点では非公表とされた。

創設者

創設者は株式会社CTIS 代表取締役CEO の 佐藤崇弘 氏。東証プライム上場 株式会社LITALICO の創業者として知られ、エンジェル投資家として約40社に出資、 慶應義塾大学SFC研究所の上席所員として寄付講座も開講している。CTIS の理事長でもある。

2022年開校の CTIS が IB 認可を取得し順調に拡大するなかで、 「IB校の高校課程に入るには高い英語力が要る。高校から英語を頑張りたい生徒のための学校があってもよいのでは」 という発想からサブブランドとして立ち上がった、という経緯が語られた。

学院長 ── 本説明会の登壇者

説明会に登壇し、以下すべてを説明したのが学院長の 山田亜希子 氏。 15歳のときに親の転勤でドイツのインターナショナルスクール(International School of Düsseldorf)へ、 のちに英国の ACS International School へ通った経歴を持つ。帰国後は日本文学を専攻。 マスメディア・IT・キャラクター・音楽・飲食・教育と複数業界で新規事業・M&A・企業再生・経営に携わったのち、 若手や幹部候補の育成を任されるなかで「もっと若い段階でスキルと経験を積めていれば」という限界を感じ、教育の世界へ移った。

教育側のキャリアは、角川ドワンゴ学園 N高・S高でのカリキュラム編成責任者から本格化。 その後 CTIS 立ち上げ時の責任者を約3年務め、神戸のインターナショナルスクール立ち上げの プロジェクトマネージャー、CTIS系列の英語塾の設計・講師、国際教育シンクタンクでの活動などを経ている。

この経歴が学校の設計思想に直結している: 日本生まれ・日本育ちで海外経験も英会話の素地もなく、中学卒業まで学校英語しかやっていなかった人物が、 15歳からの2年で現地生と同じ授業を受けられる水準に到達し、最終的に CEFR C1 に至った。 「そのタイミングからでも十分習得できる」という自身の実感が、本校のメソッドの土台になっている。 後述の「15歳・海外経験ゼロからの C1 到達メソッド」は、山田氏自身の経験を再現可能な形に組み直したものにあたる。

株式会社CTIS の教育ブランド

ブランド内容
キャピタル東京インターナショナルスクール幼稚部〜中学部。小学部・中学部は IB 認定校。高校部は2028年開校予定で IB 申請の準備中
CTIS アフタースクール / エクスペリエンス放課後の英語学童にあたるクラス
CTIS サマースクール / ウィンタースクール長期休暇中のプログラム
CTIS イングリッシュアカデミー英語そのものではなく、英語で PBL を学ぶ塾
CTIS国際高等学院通信制高校と提携し、英語に集中するサポート校(本説明会の対象)

母体の CTIS は、一般的なインターナショナルスクールと比べて日本語に力を入れている点が特徴。 中国語も学び、日本国籍の生徒が多いため国語力を伸ばしながら国際感覚と英語力をつける方針を取る。 STEAM や IB 小学部の UOI では企業と積極的に連携し、生徒が社会に触れる機会を作っている。

施設

東京都港区三田のキャンパス(FBR三田ビル)。2〜6階を CTIS 中学部が使用し、 9階1フロア(343.2㎡)が CTIS国際高等学院の専有スペースとなる。 定員に対して余裕のある面積が確保されていると説明された。

2. 日本の英語教育が抱える限界とその罠

「日本で言う英語が得意」と「国際的に言う英語が得意」のギャップ

CEFR で見た到達水準の差

インターナショナルスクールで英語を用いて学ぶために求められる水準と、日本の学校教育が目標とする水準を CEFR(文科省も採用する国際共通指標)で並べると、学年が上がるほど差が開く。

学年A1A2B1B2C1C2
小3 (G3)
英検準2級
小6 (G6)
英検2級
中3 (G9)
英検準1級
高3 (G12)
英検1級
インターナショナルスクールで求められる水準 日本の学校教育が目標とする水準

高校3年時点で B1 と C1 の2段階差、中学3年時点では A1 と B2 の3段階差がある。 大人の基準に置き換えると、海外出張の目安が B1(英検2級)、海外赴任の目安が B2(英検準1級)。 つまり英語圏の基準では「出張に行けるのが小6相当、赴任できるのが中3相当」という関係になる。 国内で B2 あれば「英語が得意」と言えるのは間違いないが、国際的な水準とのずれはこの程度ある、というのが説明会の主張だった。

なぜ差が埋まらないのか

文法教育そのものは世界でもトップクラスによくできていると評価する。 整理され、短期間で網羅的に、良い順番で組まれており、日本人の文法力は誇れる、と。 問題は運用の練習が圧倒的に足りないこと。 その背景として、4技能で CEFR C1 を運用できる日本の学校教師が非常に少なく、 生徒の運用を直したりお手本を見せたりできない構造的な限界が挙げられた。

学校外の選択肢に潜む罠

選択肢起きがちなこと
英語塾 ノンネイティブ講師は英検1級・TOEFL・IELTS 等の高スコアを持っていても、研究やビジネスの実践で英語を使った経験があるとは限らない。ネイティブ講師も、指導力がない場合や、そもそも言語力(国語力にあたる部分)が弱い場合がある
英会話スクール 事業として継続してもらう必要があるため楽しさが優先される。楽しくするには嫌なことをしない = 座学や大量の宿題を避ける。結果としてしっかりした英語が身につきにくい
海外移住・幼少期のインター校 生活言語能力(BICS)で頭打ちになりやすい。買い物や簡単な挨拶はできても、その先は座学で積まないと伸びない
結論として提示された主張: ビジネスや研究で武器になるのは認知学習言語能力(CALP)であり、これは英語圏スタイルの高等英語での学習でしか育たない。 したがって社会で活躍するための英語力には、幼少期のインター校経験よりも「中学で日本の学校英語をマスターした経験」のほうが有利に働く。 幼少期の英語環境は、英語を好きになる・海外に興味を持つ・発音が良くなるといったきっかけとしては有効だが、そこで止まるリスクがある。

そのうえで「高校から英語を頑張りたい」と考えた生徒が直面するのが、 インター校に高校から入るには英語力が足りず、国内の国際系高校には3年でC1まで届くカリキュラムがないという行き場のなさ。 ここへのソリューションとして本校ができた、という位置づけが示された。

3. 15歳・海外経験ゼロからの CEFR C1 到達メソッド

山田学院長自身の実体験と、それを再現可能にするための調整

原体験 ── 山田学院長のケース

日本生まれ日本育ち、英会話スクール経験なし、周囲にネイティブもいない環境で、 中学の勉強としての英語だけをそこそこやってきた状態から、15歳で突然ドイツのインターナショナルスクールへ。 重要なのは「海外に行けば英語漬けになる」わけではなかったという点で、 学校の外はドイツ語、デュッセルドルフは日本人が非常に多く友人との会話は日本語だった。 つまり授業の中でしか英語を話さない状態で習得している。

毎日の過酷な ESL 特訓を経て、2年で現地のネイティブ生徒と同じ授業を受けられる水準に到達し、 最終的に4技能で CEFR C1(国際標準の上級ビジネスレベル)を習得した。 これは特殊例ではなく、途中から来て必死に勉強した他の生徒も同様に習得していったと述べられた。

そのままでは再現できない理由 ── 語られた「トリック」

30〜40年前に海外赴任していたのは大手企業の部長クラスや幹部候補で、 その子どもたちは家庭環境として高い学習習慣と日本語での論理的思考力を備え、日本でも成績が良かった層だった。 英語の基礎と論理的思考のベースがある状態で、英語だけができない——そういう集団だったという前提が明かされた。 この前提を伏せずに置いたうえで、3つの課題として整理し直したのが本校の設計になっている。

課題 1すべての生徒がスパルタ方式の勉強に耐えられるわけではない
対策ネイティブ講師に加え、日本人の英語講師による指導を入れる。日本人がどこでつまずき、どうやれば習得できるかを理解した教師がサポートに回る
課題 2すべての生徒が同じスピードで英語を習得できるわけではない
対策当時のように大量の宿題で補うのではなく、校内の EAL 授業のコマ数を多く取り、学校内での学習量そのものを増やす
課題 3すべての生徒が論理的思考に慣れているわけではない
対策プログラミング・PBL・論理的思考・ファイナンスなどを日本語で行う。英語力が弱い状態ではその英語力の範囲でしか思考できないため、深く考える科目は母語で扱う

4. カリキュラム ── 半日英語・半日日本語

高速キャッチアップできる国際人材育成のハイブリッド構造

3つの柱

時間帯担当内容
午前ネイティブ講師オールイングリッシュの授業。インターナショナルスクール直伝の本格 EAL で基礎力を各方面から底上げする
午後(英語)日本人講師同じくオールイングリッシュだが、日本人特有の弱点と、効率よく習得するためのショートカットを中心に攻める
午後(日本語)日本人講師PBL・プログラミング・ロジカルシンキング等。深い思考と、PDCA を素早く回す技術を身につける

1日の流れ

時間内容
10:00〜プラクティカルイングリッシュ(スピーキング中心)ネイティブ講師 / オールイングリッシュ
午前リーディング・ライティング/金曜2コマ目はグラマーネイティブ講師 / オールイングリッシュ
12:00〜13:00ランチタイム(1時間まるまる確保)
13:00〜レポート・面談通信制高校のオンラインレポートを毎日消化し、出来をチェックして面談
午後リードアラウド(音読による発音矯正・型の習得)/EAL フォーカス(時事やテーマに基づく議論)日本人講師 / オールイングリッシュ
午後
午後

英語で行う授業 日本語で行う授業

リードアラウドでは、発音矯正に加えて「型」で英語を覚えることを狙う。 型が入れば単語を入れ替えるだけで素早く話す・書くができるようになる、という設計思想。

運用面 ── 自由が育む自律性

始業10時、休み時間が長い、授業は45分とコンパクト、服装自由、校則は社会常識の範囲内。 ゆとりを持って自由に生活できる設計になっている。ただしこれは緩さではなく、 「自由な中で頑張る癖をつけないと、大学でも社会人でもサボるようになる」という考えに基づく。 自由があったうえで自分をどう律するかを高校生のうちに学んでほしい、というコンセプトが示された。

目指す進路

通信制高校との提携により日本の高校卒業資格を確保しながら、サポート校のキャンパスに通って英語という武器を得るスタイル。 進路はあらゆるパターンを想定しており、国内難関大学の総合型選抜、海外大学進学、 高校卒業後に英語と IT を武器にした就職・起業までサポートするとされた。

目指す生徒像: 日本語でも英語でも活躍できる人材。 英語だけの環境になると日本企業でうまくやっていけなくなるパターンもあるため、 日本語文化・英語文化のどちらでも活躍できることをゴールに据えている。

5. 募集概要・学費・スケジュール

2027年4月開校に向けた募集情報

開校
2027年4月
定員
20名/学年
3学年 全60名
通学
週5
10:00 スタート
出願受付
2026年9月頃〜
順次選考
項目内容
場所東京都港区三田(FBR三田ビル 9階)
通学形態週5日通学・朝10時始業。「好きな時に来ればよい」「週1〜3日でよい」というスタイルは取らない
対象2027年3月に中学校卒業見込みの方
英語力の目安英検3級程度から。基礎力があり本気で取り組む意思があれば受け付ける
体制少人数による徹底個別サポート

学費(サポート校分のみ)

費目金額
入学金10万円
授業料150万円 / 年
施設管理費10万円 / 年
教材費10万円 / 年
初年度合計180万円
上記に加えて通信制高校側の学費が別途必要。 通信制高校は就学支援金の対象となるためかなり金額が下がるが、履修する授業数によって変動するため、 説明会時点では固定額を提示できないとされた。提携先の通信制高校が公開された後により具体的な案内が可能になる。

分割払い: 入学前 80万円 → 6月下旬 50万円 → 12月下旬 50万円 の3回払いが利用できる。

今後のスケジュール

時期内容
2026年9月頃出願受付を開始し、順次選考。体験授業イベントの開催も予定
2027年4月開校

興味がある場合は早めにコンタクトを取っておくと、出願開始のタイミングで案内が届く。 本人にその気がないと難しいため、まず体験授業を利用してほしい、という呼びかけがなされた。

「私たちの覚悟とお約束」として語られたこと
  • 英語の習得に魔法はない。正しい方法と圧倒的な学習時間の提供で実現する
  • スタッフ全員が「できない・難しい」という生徒の気持ちが分かる。 山田学院長自身、仕方なくインターナショナルスクールに放り込まれ、生き残るために頑張っただけで、 当時は勉強も語学もとくに好きではなかった。できて当たり前とは誰も思わない
  • 理不尽に縛り付ける校則はない。社会常識の範囲で自分らしく楽しく過ごせる場所にする

6. 質疑応答

説明会で実際に出た3つの質問

英語レベルが上がらないと高校を卒業できない、ということはあるか?

ない。本校は通信制高校のサポート校であり、卒業資格は通信制高校側のカリキュラムをこなせば得られる。 サポート校の部分は塾や特別授業のような枠の扱いなので、そこでの成績が卒業可否に影響することはない。 ただし本末転倒になるので取り組んではほしい、という前置きつき。 むしろサポート校での学習が高校卒業に必要な英語の勉強に大いに役立つため、 「レベルが上がってしまうのではないか」と述べられた。

通信制高校の課題とサポート校の英語学習、両立の負担はどう管理されるのか?

通信制高校とサポート校は別組織のため連携していないと思われがちだが、 通信制高校側の進捗を管理するのもサポート校の役割。 各生徒がどこまで進み、どこでつまずいているかを確認し、 生徒は通信制高校の授業に関する質問をサポート校の教師にすることもできる。 昼のレポート面談のコマを毎日設け、レポートを進め、出来をチェックし、面談を入れる形で並走・伴走する。

大学の総合型選抜入試へのサポート体制は?

事業を共同運営する担当者が通信制高校での長い勤務経験を持ち、国際系にも強く、 総合型選抜への対応を熟知した人材が内部にいる。加えて、総合型選抜の指導を専門とする外部組織と提携してサポートを受けることが決まっている。 海外志望なら出願サポート、国内の総合型選抜志望なら3年生からではなく 2年生の段階からどういう活動をすべきかを助言しながら進める。

出典と注記

このページの作られ方

  • 一次出典: CTIS国際高等学院 オンライン説明会(2026年7月31日実施分) https://youtu.be/35GqtgHIAKc(41分57秒)。 登壇者は学院長の山田亜希子氏で、本ページの内容はすべて同氏の説明にもとづく。
  • 照合に用いた資料: 株式会社CTIS プレスリリース(2026年7月21日・CTIS国際高等学院 開校告知)同(2022年・CTIS 開校告知)
  • 作成方法: 動画音声を自動文字起こししたうえで、内容を再構成・要約したもの。 発言の逐語全文は掲載していない。
  • 固有名詞の補正: 自動文字起こしの誤認識を一次情報で照合して補正した。 学院長 山田亜希子 氏の氏名は説明会の音声では名乗られておらず、上記プレスリリースで確認して補った。 創設者が LITALICO 創業者・佐藤崇弘 氏である点も同様にプレスリリースで確認している。 このほか「角川ドワンゴ学園 N高・S高」「CEFR」「BICS/CALP」「IELTS」などを補正した。 裏付けの取れなかった固有名詞(説明会で言及された神戸のインターナショナルスクール名など)は、 推測で埋めず一般的な表現に留めている。
  • 数値・条件: すべて説明会時点(2026年7月31日)の情報。 提携先の通信制高校名は当時未公表であり、学費の総額や条件は今後変わりうる。 正式な内容は必ず学校の公式案内で確認すること。
  • 本ページは非公式の要約であり、CTIS国際高等学院および株式会社CTIS が作成・監修したものではない。