CTIS国際高等学院 - 説明会サマリー / 2026-07-31 実施分
オンライン説明会 要約

CTIS国際高等学院
2027年4月開校・週5通学のバイカルチュラル通信制サポート校

「15歳・海外経験ゼロから CEFR C1 へ」を掲げ、午前をネイティブ講師によるオールイングリッシュ、 午後を日本人講師の英語授業と日本語での PBL・プログラミングに充てる半日ハイブリッド型カリキュラム。 2026年7月31日に実施されたオンライン説明会で、学院長の山田亜希子氏が語った内容を整理した。

実施日
2026年7月31日
登壇者
山田亜希子 学院長
収録時間
41分57秒
開校
2027年4月
定員
1学年20名/全60名
出典
YouTube 動画

3行サマリー

説明会全体の要点

  1. ポジションは「高校からの英語やり直し」の空白地帯。 IB 校は高校入学時点で高い英語力を要求し、国内の国際系高校は3年でC1まで届くカリキュラムを持たない。 その隙間を埋めるサポート校として設計されている。
  2. 核となる主張は「BICS ではなく CALP を鍛える」。 幼少期の英語環境や海外生活で伸びるのは生活言語能力にとどまり、 ビジネス・研究で通用する認知学習言語能力は座学で積むしかない、という立場を取る。
  3. 設計は半日英語・半日日本語のハイブリッド。 思考の深さは母語で担保しつつ、英語は量で殴る。週5通学・少人数・自由な校則という運用面もセットで提示された。

1. 運営母体と体制

代表・学院長・施設の紹介パート

CTIS国際高等学院は、キャピタル東京インターナショナルスクール(CTIS)を運営する 株式会社CTIS から生まれたサブブランド校。位置づけは 週5で通うバイカルチュラルな通信制高校サポート校で、 提携先の通信制高校名は手続きの都合により説明会時点では非公表とされた。

創設者

創設者は株式会社CTIS 代表取締役CEO の 佐藤崇弘 氏。東証プライム上場 株式会社LITALICO の創業者として知られ、エンジェル投資家として約40社に出資、 慶應義塾大学SFC研究所の上席所員として寄付講座も開講している。CTIS の理事長でもある。

2022年開校の CTIS が IB 認可を取得し順調に拡大するなかで、 「IB校の高校課程に入るには高い英語力が要る。高校から英語を頑張りたい生徒のための学校があってもよいのでは」 という発想からサブブランドとして立ち上がった、という経緯が語られた。

学院長 ── 本説明会の登壇者

説明会に登壇し、以下すべてを説明したのが学院長の 山田亜希子 氏。 15歳のときに親の転勤でドイツのインターナショナルスクール(International School of Düsseldorf)へ、 のちに英国の ACS International School へ通った経歴を持つ。帰国後は日本文学を専攻。 マスメディア・IT・キャラクター・音楽・飲食・教育と複数業界で新規事業・M&A・企業再生・経営に携わったのち、 若手や幹部候補の育成を任されるなかで「もっと若い段階でスキルと経験を積めていれば」という限界を感じ、教育の世界へ移った。

教育側のキャリアは、角川ドワンゴ学園 N高・S高でのカリキュラム編成責任者から本格化。 その後 CTIS 立ち上げ時の責任者を約3年務め、神戸のインターナショナルスクール立ち上げの プロジェクトマネージャー、CTIS系列の英語塾の設計・講師、国際教育シンクタンクでの活動などを経ている。

この経歴が学校の設計思想に直結している: 日本生まれ・日本育ちで海外経験も英会話の素地もなく、中学卒業まで学校英語しかやっていなかった人物が、 15歳からの2年で現地生と同じ授業を受けられる水準に到達し、最終的に CEFR C1 に至った。 「そのタイミングからでも十分習得できる」という自身の実感が、本校のメソッドの土台になっている。 後述の「15歳・海外経験ゼロからの C1 到達メソッド」は、山田氏自身の経験を再現可能な形に組み直したものにあたる。

株式会社CTIS の教育ブランド

ブランド内容
キャピタル東京インターナショナルスクール幼稚部〜中学部。小学部・中学部は IB 認定校。高校部は2028年開校予定で IB 申請の準備中
CTIS アフタースクール / エクスペリエンス放課後の英語学童にあたるクラス
CTIS サマースクール / ウィンタースクール長期休暇中のプログラム
CTIS イングリッシュアカデミー英語そのものではなく、英語で PBL を学ぶ塾
CTIS国際高等学院通信制高校と提携し、英語に集中するサポート校(本説明会の対象)

母体の CTIS は、一般的なインターナショナルスクールと比べて日本語に力を入れている点が特徴。 中国語も学び、日本国籍の生徒が多いため国語力を伸ばしながら国際感覚と英語力をつける方針を取る。 STEAM や IB 小学部の UOI では企業と積極的に連携し、生徒が社会に触れる機会を作っている。

施設

東京都港区三田のキャンパス(FBR三田ビル)。2〜6階を CTIS 中学部が使用し、 9階1フロア(343.2㎡)が CTIS国際高等学院の専有スペースとなる。 定員に対して余裕のある面積が確保されていると説明された。

2. 日本の英語教育が抱える限界とその罠

「日本で言う英語が得意」と「国際的に言う英語が得意」のギャップ

CEFR で見た到達水準の差

インターナショナルスクールで英語を用いて学ぶために求められる水準と、日本の学校教育が目標とする水準を CEFR(文科省も採用する国際共通指標)で並べると、学年が上がるほど差が開く。

学年A1A2B1B2C1C2
小3 (G3)
英検準2級
小6 (G6)
英検2級
中3 (G9)
英検準1級
高3 (G12)
英検1級
インターナショナルスクールで求められる水準 日本の学校教育が目標とする水準

高校3年時点で B1 と C1 の2段階差、中学3年時点では A1 と B2 の3段階差がある。 大人の基準に置き換えると、海外出張の目安が B1(英検2級)、海外赴任の目安が B2(英検準1級)。 つまり英語圏の基準では「出張に行けるのが小6相当、赴任できるのが中3相当」という関係になる。 国内で B2 あれば「英語が得意」と言えるのは間違いないが、国際的な水準とのずれはこの程度ある、というのが説明会の主張だった。

なぜ差が埋まらないのか

文法教育そのものは世界でもトップクラスによくできていると評価する。 整理され、短期間で網羅的に、良い順番で組まれており、日本人の文法力は誇れる、と。 問題は運用の練習が圧倒的に足りないこと。 その背景として、4技能で CEFR C1 を運用できる日本の学校教師が非常に少なく、 生徒の運用を直したりお手本を見せたりできない構造的な限界が挙げられた。

学校外の選択肢に潜む罠

選択肢起きがちなこと
英語塾 ノンネイティブ講師は英検1級・TOEFL・IELTS 等の高スコアを持っていても、研究やビジネスの実践で英語を使った経験があるとは限らない。ネイティブ講師も、指導力がない場合や、そもそも言語力(国語力にあたる部分)が弱い場合がある
英会話スクール 事業として継続してもらう必要があるため楽しさが優先される。楽しくするには嫌なことをしない = 座学や大量の宿題を避ける。結果としてしっかりした英語が身につきにくい
海外移住・幼少期のインター校 生活言語能力(BICS)で頭打ちになりやすい。買い物や簡単な挨拶はできても、その先は座学で積まないと伸びない
結論として提示された主張: ビジネスや研究で武器になるのは認知学習言語能力(CALP)であり、これは英語圏スタイルの高等英語での学習でしか育たない。 したがって社会で活躍するための英語力には、幼少期のインター校経験よりも「中学で日本の学校英語をマスターした経験」のほうが有利に働く。 幼少期の英語環境は、英語を好きになる・海外に興味を持つ・発音が良くなるといったきっかけとしては有効だが、そこで止まるリスクがある。

そのうえで「高校から英語を頑張りたい」と考えた生徒が直面するのが、 インター校に高校から入るには英語力が足りず、国内の国際系高校には3年でC1まで届くカリキュラムがないという行き場のなさ。 ここへのソリューションとして本校ができた、という位置づけが示された。

3. 15歳・海外経験ゼロからの CEFR C1 到達メソッド

山田学院長自身の実体験と、それを再現可能にするための調整

原体験 ── 山田学院長のケース

日本生まれ日本育ち、英会話スクール経験なし、周囲にネイティブもいない環境で、 中学の勉強としての英語だけをそこそこやってきた状態から、15歳で突然ドイツのインターナショナルスクールへ。 重要なのは「海外に行けば英語漬けになる」わけではなかったという点で、 学校の外はドイツ語、デュッセルドルフは日本人が非常に多く友人との会話は日本語だった。 つまり授業の中でしか英語を話さない状態で習得している。

毎日の過酷な ESL 特訓を経て、2年で現地のネイティブ生徒と同じ授業を受けられる水準に到達し、 最終的に4技能で CEFR C1(国際標準の上級ビジネスレベル)を習得した。 これは特殊例ではなく、途中から来て必死に勉強した他の生徒も同様に習得していったと述べられた。

そのままでは再現できない理由 ── 語られた「トリック」

30〜40年前に海外赴任していたのは大手企業の部長クラスや幹部候補で、 その子どもたちは家庭環境として高い学習習慣と日本語での論理的思考力を備え、日本でも成績が良かった層だった。 英語の基礎と論理的思考のベースがある状態で、英語だけができない——そういう集団だったという前提が明かされた。 この前提を伏せずに置いたうえで、3つの課題として整理し直したのが本校の設計になっている。

課題 1すべての生徒がスパルタ方式の勉強に耐えられるわけではない
対策ネイティブ講師に加え、日本人の英語講師による指導を入れる。日本人がどこでつまずき、どうやれば習得できるかを理解した教師がサポートに回る
課題 2すべての生徒が同じスピードで英語を習得できるわけではない
対策当時のように大量の宿題で補うのではなく、校内の EAL 授業のコマ数を多く取り、学校内での学習量そのものを増やす
課題 3すべての生徒が論理的思考に慣れているわけではない
対策プログラミング・PBL・論理的思考・ファイナンスなどを日本語で行う。英語力が弱い状態ではその英語力の範囲でしか思考できないため、深く考える科目は母語で扱う

4. カリキュラム ── 半日英語・半日日本語

高速キャッチアップできる国際人材育成のハイブリッド構造

3つの柱

時間帯担当内容
午前ネイティブ講師オールイングリッシュの授業。インターナショナルスクール直伝の本格 EAL で基礎力を各方面から底上げする
午後(英語)日本人講師同じくオールイングリッシュだが、日本人特有の弱点と、効率よく習得するためのショートカットを中心に攻める
午後(日本語)日本人講師PBL・プログラミング・ロジカルシンキング等。深い思考と、PDCA を素早く回す技術を身につける

1日の流れ

時間内容
10:00〜プラクティカルイングリッシュ(スピーキング中心)ネイティブ講師 / オールイングリッシュ
午前リーディング・ライティング/金曜2コマ目はグラマーネイティブ講師 / オールイングリッシュ
12:00〜13:00ランチタイム(1時間まるまる確保)
13:00〜レポート・面談通信制高校のオンラインレポートを毎日消化し、出来をチェックして面談
午後リードアラウド(音読による発音矯正・型の習得)/EAL フォーカス(時事やテーマに基づく議論)日本人講師 / オールイングリッシュ
午後
午後

英語で行う授業 日本語で行う授業

リードアラウドでは、発音矯正に加えて「型」で英語を覚えることを狙う。 型が入れば単語を入れ替えるだけで素早く話す・書くができるようになる、という設計思想。

運用面 ── 自由が育む自律性

始業10時、休み時間が長い、授業は45分とコンパクト、服装自由、校則は社会常識の範囲内。 ゆとりを持って自由に生活できる設計になっている。ただしこれは緩さではなく、 「自由な中で頑張る癖をつけないと、大学でも社会人でもサボるようになる」という考えに基づく。 自由があったうえで自分をどう律するかを高校生のうちに学んでほしい、というコンセプトが示された。

目指す進路

通信制高校との提携により日本の高校卒業資格を確保しながら、サポート校のキャンパスに通って英語という武器を得るスタイル。 進路はあらゆるパターンを想定しており、国内難関大学の総合型選抜、海外大学進学、 高校卒業後に英語と IT を武器にした就職・起業までサポートするとされた。

目指す生徒像: 日本語でも英語でも活躍できる人材。 英語だけの環境になると日本企業でうまくやっていけなくなるパターンもあるため、 日本語文化・英語文化のどちらでも活躍できることをゴールに据えている。

5. 募集概要・学費・スケジュール

2027年4月開校に向けた募集情報

開校
2027年4月
定員
20名/学年
3学年 全60名
通学
週5
10:00 スタート
出願受付
2026年9月頃〜
順次選考
項目内容
場所東京都港区三田(FBR三田ビル 9階)
通学形態週5日通学・朝10時始業。「好きな時に来ればよい」「週1〜3日でよい」というスタイルは取らない
対象2027年3月に中学校卒業見込みの方
英語力の目安英検3級程度から。基礎力があり本気で取り組む意思があれば受け付ける
体制少人数による徹底個別サポート

学費(サポート校分のみ)

費目金額
入学金10万円
授業料150万円 / 年
施設管理費10万円 / 年
教材費10万円 / 年
初年度合計180万円
上記に加えて通信制高校側の学費が別途必要。 通信制高校は就学支援金の対象となるためかなり金額が下がるが、履修する授業数によって変動するため、 説明会時点では固定額を提示できないとされた。提携先の通信制高校が公開された後により具体的な案内が可能になる。

分割払い: 入学前 80万円 → 6月下旬 50万円 → 12月下旬 50万円 の3回払いが利用できる。

今後のスケジュール

時期内容
2026年9月頃出願受付を開始し、順次選考。体験授業イベントの開催も予定
2027年4月開校

興味がある場合は早めにコンタクトを取っておくと、出願開始のタイミングで案内が届く。 本人にその気がないと難しいため、まず体験授業を利用してほしい、という呼びかけがなされた。

「私たちの覚悟とお約束」として語られたこと
  • 英語の習得に魔法はない。正しい方法と圧倒的な学習時間の提供で実現する
  • スタッフ全員が「できない・難しい」という生徒の気持ちが分かる。 山田学院長自身、仕方なくインターナショナルスクールに放り込まれ、生き残るために頑張っただけで、 当時は勉強も語学もとくに好きではなかった。できて当たり前とは誰も思わない
  • 理不尽に縛り付ける校則はない。社会常識の範囲で自分らしく楽しく過ごせる場所にする

6. 質疑応答

説明会で実際に出た3つの質問

英語レベルが上がらないと高校を卒業できない、ということはあるか?

ない。本校は通信制高校のサポート校であり、卒業資格は通信制高校側のカリキュラムをこなせば得られる。 サポート校の部分は塾や特別授業のような枠の扱いなので、そこでの成績が卒業可否に影響することはない。 ただし本末転倒になるので取り組んではほしい、という前置きつき。 むしろサポート校での学習が高校卒業に必要な英語の勉強に大いに役立つため、 「レベルが上がってしまうのではないか」と述べられた。

通信制高校の課題とサポート校の英語学習、両立の負担はどう管理されるのか?

通信制高校とサポート校は別組織のため連携していないと思われがちだが、 通信制高校側の進捗を管理するのもサポート校の役割。 各生徒がどこまで進み、どこでつまずいているかを確認し、 生徒は通信制高校の授業に関する質問をサポート校の教師にすることもできる。 昼のレポート面談のコマを毎日設け、レポートを進め、出来をチェックし、面談を入れる形で並走・伴走する。

大学の総合型選抜入試へのサポート体制は?

事業を共同運営する担当者が通信制高校での長い勤務経験を持ち、国際系にも強く、 総合型選抜への対応を熟知した人材が内部にいる。加えて、総合型選抜の指導を専門とする外部組織と提携してサポートを受けることが決まっている。 海外志望なら出願サポート、国内の総合型選抜志望なら3年生からではなく 2年生の段階からどういう活動をすべきかを助言しながら進める。

7. 用語解説

説明会に出てきた教育用語を、公的資料で確認して整理した

英語力の指標

CEFRセファール

Common European Framework of Reference for Languages / ヨーロッパ言語共通参照枠

欧州評議会が 2001 年に発表した、外国語の運用能力を国際共通のものさしで表す枠組み。「〜ができる」という行動で能力を記述し、A1・A2・B1・B2・C1・C2 の6段階に整理する。A は「基礎段階の言語使用者」、B は「自立した言語使用者」、C は「熟練した言語使用者」にあたる。日本の文部科学省も英語教育の目標設定にこの枠組みを使っている。

2018年にオンライン公開された増補版(確定版は2020年)で、A1 の下に Pre-A1 が加わるなどの拡張が行われた。

欧州評議会自身が、CEFR は教育改革を助ける道具であって標準化のための道具ではないと明記している。また「言語能力は本来、虹の色のような連続体であり、伝達の便宜のために6色に区切っているにすぎない」とも説明しており、6段階は絶対的な区分ではない。

B1 / C1ビーワン/シーワン

説明会で比較の軸になった2つの段階。B1 は「自立した言語使用者」の入口で、身近な話題なら主要な点を理解でき、旅行先で起こりがちな事態に自力で対処できる水準。C1 は「熟練した言語使用者」の入口で、長く高度な文章の含意まで把握でき、学問上・職業上の目的で柔軟に英語を使える水準にあたる。

B1 と C1 の間には B2 が丸ごと1段階挟まっている。この2つは隣り合うレベルではなく、A(基礎)→ B(自立)→ C(熟練)というグループ自体をまたぐ差になる。

英検と CEFR の対応えいけんとセファール

文部科学省は「各資格・検定試験と CEFR との対照表」を公表しており、英検の各級を CEFR に対応づけている。説明会の「C1=英検1級相当」「B1=英検2級相当」という言い換えはこれに沿ったもの。

英検文科省の略記英検協会が示す CEFR 算出範囲
3級A1A1
準2級A2A1〜A2
2級B1A2〜B1
準1級B2B1〜B2
1級C1B2〜C1

「◯級に合格した=CEFR ◯レベル」ではない。文科省の略記は各級の合格スコアが位置するバンドを示したもので、英検協会の CEFR 算出範囲では各級は2つのバンドにまたがる(たとえば2級を受験して A2 判定、1級を受験して B2 判定は起こりうる)。また CEFR レベルが表示されるのは4技能すべてを受験した場合のみで、級の合否だけでは確定しない。

IELTS / TOEFLアイエルツ/トーフル

International English Language Testing System / Test of English as a Foreign Language

いずれも英語圏の大学進学や就労で英語力証明に使われる4技能試験。IELTS は British Council・IDP・Cambridge の3者が共同運営し、1.0〜9.0 のバンドで結果が出る。TOEFL iBT は ETS が運営し、2026年1月から 1〜6 の新スケールに移行した(移行期間は従来スコアも併記)。

IELTS 公式は「IELTS はレベル別試験ではないため CEFR との正確な対応関係は存在しない」と明言している。公式の目安では 8.5 以上が C2、C1 の下限は 6.5 と 7 のあいだに来るとされ、確実に C1 を求めるなら 7 を要件にすることを勧めている。志望校の要求スコアは必ず直接確認すること。

日本の英語教育の目標値

第4期教育振興基本計画(2023年6月閣議決定)は、中学校卒業段階で CEFR A1 相当以上、高校卒業段階で A2 相当以上の生徒の割合を5年後に6割以上にする目標を掲げる。B1 は「特にグローバルに活躍することが期待される層」向けの目標で、高校卒業段階で B1 相当以上を3割以上、という位置づけになっている。

説明会では「日本の目標は高3で B1」と語られたが、正確には B1 は全体の底上げ目標ではなく一部の層に向けた目標。なお令和7年度の調査では高校卒業段階で A2 相当以上が 52.4%、B1 相当以上が 23.9% で、いずれも目標には届いていない。

国際バカロレア(IB)

IB / 国際バカロレアアイビー

International Baccalaureate / 運営は国際バカロレア機構(IBO、本部ジュネーブ)

スイスに登記された非営利財団が 1968 年に始めた、3〜19歳を対象とする国際的な教育プログラムの総称。認定校向けの共通カリキュラム、世界共通の試験、資格授与を行う。国際的に通用する大学入学資格を与えて進学ルートを確保することが設立時の目的にあたる。

4つのプログラムがある。PYP(3〜12歳、教科をこえた探究が軸)、MYP(11〜16歳、8教科を5年間)、DP(16〜19歳の2年課程。6科目+課題論文・知の理論・奉仕活動のコア3要件。45点満点で原則24点以上を取ると国際バカロレア資格が得られる)、CP(16〜19歳、キャリア関連)。

IB認定校 / 候補校にんていこう/こうほこう

認定は「関心校 → 候補校 → 認定校」の3段階で進む。候補校は正式な手続きを経てコンサルタントの配置や試行運用ができる段階で、この時点から公に候補校と名乗れる。認定校になるには規程整備・カリキュラム設計・教員研修を進めて申請し、実地訪問で要件を満たすと判断される必要がある。認定後も5年ごとに評価訪問がある。

国内の認定校等は 265校(令和8年3月31日時点、文科省 IB教育推進コンソーシアム)。ただしこれはプログラム単位で数えた校数で、IB機構の公表値とは数え方が異なる。

UOIユーオーアイ/探究の単元

Unit of Inquiry

PYP で、6つの「教科の枠をこえたテーマ」の下に組み立てられる探究の学習単元。核となる「中心的アイデア」と、それを理解するための「探究の流れ」で設計され、子どもが自ら問いを立てて調べ、話し合い、まとめる過程で複数教科の内容を横断的に学ぶ。学校全体の年間計画は「探究プログラム(POI)」と呼ばれる。

インターナショナルスクール / 一条校

文科省は、インターナショナルスクールについて法令上の特段の規定はないとし、一般に主として英語で授業を行い外国人児童生徒を対象とする教育施設と捉えられる、と説明している。学校教育法第1条の学校(一条校)として認められているものもあるが、多くは同法の「各種学校」にあたり、無認可のものもある。

一条校でないインターナショナルスクールに日本国籍の子を通わせても、義務教育段階(小・中)では就学義務を果たしたことにならない。高校段階は就学義務の対象外だが、代わりに大学入学資格の要件(外国の12年課程の修了、国際的な評価団体の認定を受けた施設の12年課程の修了、国際バカロレア資格の保有など)を満たすかが論点になる。

第二言語習得の用語

ESL / EAL / ELイーエスエル/イーエーエル/イーエル

English as a Second Language / English as an Additional Language / English Learner

いずれも「英語を母語としない学習者への英語教育」を指す語で、地域によって標準の呼び方が違う。ESL は北米で長く使われてきた語。EAL は英国・豪州で標準の呼称で、すでに持っている言語の上に英語を「追加する」という捉え方を反映している。米国の連邦法・統計では 2015 年の法改正以降 EL が正式な用語になった。

説明会の文字起こしには「ESL」と「EL」の両方が現れるが、本校のプログラムはプレスリリースで EAL と表記されている。

BICS / CALPビックス/カルプ

Basic Interpersonal Communicative Skills / Cognitive Academic Language Proficiency(生活言語能力/学習言語能力)

トロント大学の Jim Cummins が 1979 年に提示した対概念。BICS は日常の対面会話で使う流暢さで、表情・身振り・その場の状況に支えられ認知的な負荷が比較的低い言語使用を指す。CALP は教科学習に必要な、文脈の支えが少なく認知的負荷の高い言語使用を指し、抽象的な概念を扱い、仮説を立てる・推論する・一般化するといった思考を言語で行う力にあたる。

Cummins の記述では、移民の子どもの場合、会話面はおおむね2年程度で同年代並みに達するのに対し、教科面で同学年の到達基準に近づくには平均して5〜7年(別の箇所では「最低でも約5年、しばしばそれよりずっと長く」)を要するとされる。

Cummins 自身が付している留保が2つある。ひとつは BICS を CALP より劣った能力とみなす解釈を明確に否定していること(「そうした解釈は意図したことがない」と本人が書いている)。もうひとつは、BICS が先に完成してから CALP に進むという段階論も否定していること。また CALP を伸ばす方法として本人が挙げているのは、ワークシートやドリルのような低次の反復ではなく、教科と統合した学習や文章をめぐる協同的な対話である。

イマージョン教育

目標言語を「教科」として学ぶのではなく、算数・理科・社会などの教科内容をその言語で学ぶことで、内容学習と言語習得を同時に進める二言語教育の総称。カナダのフランス語イマージョンが源流にあたる。

学び方の用語

PBLピービーエル

Project-Based Learning(プロジェクト型学習)/ Problem-Based Learning(問題解決型学習・問題基盤型学習)

同じ略語が別々の2つの学習方法を指す。

Project-Based Learning は、本物の問いや課題に対して生徒が長期間かけて調べ、考え、最後に発表・作品・レポートなどの成果物にまとめる学び方。提唱団体である米国 PBLWorks は「真正で複雑な問い・問題・挑戦に長期間取り組むことで知識とスキルを獲得する指導法」と定義している。教師は教える人ではなくファシリテーターの役割を担う。

Problem-Based Learning は、先に「問題」が提示され、それを解こうとする過程そのものを通じて知識と考え方を身につける学び方。1960年代末にカナダのマクマスター大学医学部で始まり、日本でも医療系高等教育に定着している。文科省の医学教育モデル・コア・カリキュラムは「自らが能動的に問題を見つけ出し、解決へ向かう能力を養う教育法」と定義し、小グループにチューター1名が付く形を典型としている。

説明会では「英語で PBL を学ぶ」「日本語で PBL を行う」と語られたが、どちらの意味かは明言されていない。文脈(テーマを決めて調べ、まとめる)からは Project-Based Learning と読める。なお PBL は学習指導要領には登場しない用語。

STEAM教育スティーム

科学・技術・工学・数学(STEM)に「A」を加え、教科の枠を越えて実社会の課題解決に学びを生かす、教科等横断的な学習の考え方。日本では独立した教科ではない。中央教育審議会は、A を「デザインや感性」と狭く取らず、芸術・文化に加えて生活・経済・法律・政治・倫理を含めた広い範囲(Liberal Arts)で定義すべきと整理している。

探究学習 / 総合的な探究の時間

高等学校学習指導要領の解説は、探究を「物事の本質を自己との関わりで探り見極めようとする一連の知的営み」と定義する。学習の流れは「課題の設定 → 情報の収集 → 整理・分析 → まとめ・表現」を発展的に繰り返すものとされるが、解説はこの過程を固定的に捉える必要はないとも明記している。

「総合的な探究の時間」は高校の教育課程に置かれる教科ではない領域で、全生徒必履修・卒業までの標準単位数は3〜6単位。通信制の課程にも適用される。

リードアラウドread aloud

英語では「声に出して読むこと」を指す一般語。日本の英語教育で「リードアラウド」と言う場合は、英語絵本を使い、子ども自身が声に出して豊かな表現で読む指導法を指すことが多く、大人が読む「読み聞かせ」とは区別される。

日本の高校制度と入試

通信制高校(通信制の課程)

学校教育法にもとづく正規の高等学校のうち、自宅等での自学自習を中心に、レポート(添削指導)・スクーリング(面接指導)・試験によって学ぶ課程。修業年限は3年以上で、卒業した場合の最終学歴は全日制・定時制と同じ「高等学校卒業」になる。

卒業要件は「3年以上の在籍」「74単位以上の修得」「特別活動30単位時間以上」。単位は、決められた回数のレポート提出・必要な時間数のスクーリング出席・試験の合格をもって認定される。

サポート校

通信制高校に在籍する生徒の学習・生活を支援する民間施設の通称で、法令上の正式名称ではない。学校教育法第1条が定める「学校」には含まれず、位置づけは塾・予備校に近い。法令上は、通信制高校が設ける「通信教育連携協力施設」の一種として位置づけられる場合がある。

サポート校だけに通っても高校卒業資格は得られない。必ず通信制高校と併用する形になり、学費も二重にかかる。説明会で「サポート校での成績は卒業に影響しない」と説明されたのは、この構造に由来する。

スクーリング / レポート

スクーリング(面接指導)は、本校や連携施設に登校して教員から対面で指導を受けること。レポート(添削指導)は、科目ごとに決められた回数の課題を提出し教員が添削して返す指導で、文科省のガイドラインは添削指導を「通信教育における教育の基幹的な部分」と位置づけている。いずれも各教科の教員免許を持つ通信制高校側の教員が行うこととされている。

高等学校等就学支援金制度

国が高校生等の授業料に充てるために支給する返還不要の支援金。学校の設置者が代理受領して授業料に充当する仕組みで、家庭に現金が振り込まれるものではない。2026年4月1日施行の改正で所得制限が撤廃された。

課程年額の支給限度
公立 全日制118,800円
私立 全日制457,200円
私立 通信制337,200円(単位制なら1単位13,668円・年間30単位/通算74単位まで)
公立 通信制6,240円

通信制は全日制とは別枠で上限が低い(私立通信制は 457,200 円ではなく 337,200 円)。また対象は授業料のみで、入学金・施設費・サポート校の費用は対象外。文科省は Q&A で「サポート校については就学支援金制度の対象ではありません」と明記している。説明会で示されたサポート校分の学費(初年度180万円)は、この支援金では軽減されない。

総合型選抜

大学入試の区分のひとつで、書類審査と時間をかけた面接等を組み合わせ、志願者の能力・適性、学習意欲、目的意識を多面的・総合的に評価する方法。志願者自らの意思で出願できる公募制で、活動報告書・志望理由書・学修計画書など本人が書く資料が重視される。学力も評価するため、共通テストか、小論文・プレゼンテーション・口頭試問・実技・資格検定試験の成績等のうち少なくとも1つを必ず用いることとされている。

旧「AO入試」からの名称変更で、新名称は2021年4月入学の選抜から適用された。出願受付は9月1日以降、合格発表は11月1日以降。

出典と注記

このページの作られ方

  • 一次出典: CTIS国際高等学院 オンライン説明会(2026年7月31日実施分) https://youtu.be/35GqtgHIAKc(41分57秒)。 登壇者は学院長の山田亜希子氏で、本ページの内容はすべて同氏の説明にもとづく。
  • 照合に用いた資料: 株式会社CTIS プレスリリース(2026年7月21日・CTIS国際高等学院 開校告知)同(2022年・CTIS 開校告知)
  • 作成方法: 動画音声を自動文字起こししたうえで、内容を再構成・要約したもの。 発言の逐語全文は掲載していない。
  • 固有名詞の補正: 自動文字起こしの誤認識を一次情報で照合して補正した。 学院長 山田亜希子 氏の氏名は説明会の音声では名乗られておらず、上記プレスリリースで確認して補った。 創設者が LITALICO 創業者・佐藤崇弘 氏である点も同様にプレスリリースで確認している。 このほか「角川ドワンゴ学園 N高・S高」「CEFR」「BICS/CALP」「IELTS」などを補正した。 裏付けの取れなかった固有名詞(説明会で言及された神戸のインターナショナルスクール名など)は、 推測で埋めず一般的な表現に留めている。
  • 数値・条件: すべて説明会時点(2026年7月31日)の情報。 提携先の通信制高校名は当時未公表であり、学費の総額や条件は今後変わりうる。 正式な内容は必ず学校の公式案内で確認すること。
  • 用語解説の出典: 「7. 用語解説」は説明会の内容ではなく、以下の公的資料等にあたって別途まとめたもの。 文部科学省(各資格・検定試験と CEFR との対照表/第4期教育振興基本計画/英語教育実施状況調査/高等学校学習指導要領解説/医学教育モデル・コア・カリキュラム/高等学校等就学支援金制度/大学入学者選抜実施要項)、 文部科学省 IB教育推進コンソーシアム、 国際バカロレア機構、欧州評議会(CEFR 増補版)、 日本英語検定協会、IELTS、ETS、PBLWorks、および Jim Cummins の論述。 学校・塾・通信制事業者による解説記事は典拠に用いていない。制度・金額は2026年8月時点で確認したもので、今後変わりうる。
  • 本ページは非公式の要約であり、CTIS国際高等学院および株式会社CTIS が作成・監修したものではない。